宗教・信じるとは
坊さんが今更宗教について考えてしまうのもいかがなものかと思うが、病気になって自分にとって宗教がどのように働いているのか考えてみた。
宗教は合理的な理解をこえた現象などに意味や価値を見いだし、人がより良く生きるための教えをあたえてくれるものとして存在するとされる。だから、困ったときに教えをこうて、よりよい道を選択できる。
問題は教えを心からあおぎ、納得しているかである。普通はそんなに深刻に考えていない。こんな状態で心に悩んだときにお祈りして救われると思えるだろうか。言いかえれば心から信じているのかどうかである。
大事なことは信じることであるがたやすくはない。浄土宗で本願念仏というのがある。念仏を唱えることで成仏できると説く。念仏は本願でなければならない。すなわち心底からの念仏で一種の悟りの境地であって、すぐにできることではない。
このことはどんな宗教にも共通する。神というか人智を超えた存在を心から信じる、すなわち自身を取り巻く刺激から解放されその環境と一体になること、禅では無心の境地、結局、自身の悟りとなる。
さて、どうするか。朝、坐って読経はできる。おかげさまで関係する道具は揃っている。難しく考えずに、朝の目覚めに感謝して拝読しよう。
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