ガンの怖さ
最近の医療技術の進歩で、ガンは不治の病ではなくなってきている。確かに早いうちに手を打てば治るようで、そんな話はよく聞く。だが実際にガンになるとそうはいかないことがじわじわと分かってくる。真綿で首を絞められるようである。最後通告はなかなかくれない。
パクリタキセル単剤による化学療法を開始した。週一回の点滴投与で6回が1コースとなっている。途中副作用がきつく、白血球の低下で二週ほで休止した。やっとこさ昨日で4回目が終わった。
抗ガン療法に副作用は付きものなので覚悟はしていたものの、食欲不振、排便不良、倦怠感などでほぼ終日ベッドですごす。テレビも飽きてしまう。ネットサーフィンも面白くない。
ニュースで世間の出来事を知るが、アッそうで憤りも一瞬で消える。うるさいCMと声高に騒ぎ笑って盛りあげている番組にうんざりする。消してラジオをつけても、同じ輩が騒いでいる。
その内自分だけが世間とズレているのではと、ストレスが溜まる。体調が良いとき朝ジムの風呂に行く。以前に書いたが、顔見知りのおっさんたちとの会話が唯一の世間とのまじわりでガス抜きとなっている。
1コースを終えればこの薬の結果が出る。分かっているのは、ガンは消えることはなく、いつかは重大な問題を起こす。これが誰もが避けられない老化現象の一つなのかも知れない。
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